サイレントバツイチ物語 ~結婚適齢期の女性に起きた悲劇とそれから~ 最終話

最終話

○登場人物(全て仮名です。)
妻 : 物語中では【亜希】 話の主人公です。
妻の元彼 : 物語中では【史作】
私 : 物語中では【慎吾】

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未来へ向け、前向きに!

 

ここからは一人だけど、頑張る!

 

もう別れたんだから・・・頑張ろう

 

別れたよね・・・?

離れたよ・・・?

 

別れなければ・・・離れなければイケない・・・よね

 

そう決めたよね?

 

多分・・・もう・・・別れた・・・?

 

 

 

 

 

何で、私は毎週末、史作の部屋に居るのだろうか・・・

つまらない話をし、添い寝するだけの関係

私は何をしているのか、こんなの良くない・・・

そんなのは、分かっている。

 

でも、

八年もの歳月が・・・

私の心の弱い部分が・・・

孤独に耐えられずに、史作から離れられなくしている。

言い訳なのは、わかっている。でも、でも・・・

 

 

この頃は、日常も荒れ、逃げ場もなく家に帰っても

寂しく暇があれば呑み歩き、呑み潰れたり、馬鹿な

事ばかりしていた・・・

 

宙ぶらりん、苦しいどうすれば良いのか・・・

孤独に勝てないだけ・・・

単純に私が弱いだけと分かってる。

 

暗闇で溺れている様な日々・・・

真っ暗で先も、何も見えない・・・

 

あれ?・・・何か光が見える気がする・・・

 

あぁ・・・手が見える・・・掴んで見ようか・・・

 

あぁ、引き上げてくれるの?

 

温かいな・・・落ち着くなぁ・・・

 

それが慎吾さん(旦那さん)でした。

 

知り合って間もない、バツイチ、子持ちの40代の

おじさん・・・顔も好みじゃないし・・・

ご飯友達でいいかなと思っていた人・・・

 

あぁ・・・でも落ち着くなぁ・・・ここに居たいなぁと

思わせてくれる人・・・

 

まだハッキリとしない頭でフラフラと揺れて、また潜って

溺れてしまいそうになる私の手を離すことなく、何度も

力強く引き上げ、優しく抱きしめてくれる。

 

その優しさ、暖かさで、やっと本当に目が覚めました。

 

『私は、今までどれだけ人生を無駄にしていたの

 だろうか・・・何の為に、誰の為に生きていたのだろう』

寂しさ、思い出、色々とあるけれど後悔の方が多い日々

私が選ぶ人は、史作じゃなく、慎吾さんだ!

 

本当の意味での、別れの時が訪れました。

 

私 『もう史作には会わない。』

 

史作 『はぁ?何で?』

 

私 『彼氏が出来たから、彼に悪いから』

 

史作 『俺は、別れへんぞ』

 

私 『違うよ、私達、もう半年前に別れてるよ』

 

史作 『じゃな何で、ここに来てるねん!

    付き合ってるからやろ!』

 

私 『違うよ、独りが寂しかっただけ・・・

   ごめんね、私がフラフラしてたから勘違いさせたね』

 

史作 『わかった!結婚しよう!』

 

私 『なんで、そうなるの?簡単に言うよね

   前に冗談にしたのに、今更、信じられへんよ』

 

史作 『ほんまやから・・・・・』

 

私 『本当やったとしても、それは無理・・・史作とは無い』

 

史作 『・・・・』

 

私 『傷つけたく無くて言うつもりは無かってんけどね・・・

   私、彼と結婚するねん。

   だから、もう史作と会うことは無い。』

 

史作 『・・・・・待つわ、

    別れるまで、待ってるわ・・・

    その時に、子供がおっても俺が育てるから

    帰って来い、それまで待つ』

 

私 『出来ない事は言わないでね・・・言うのは簡単だよね』

 

史作 『じゃぁ、その男をボコボコにして、亜希を取り返す。』

 

私 『史作が勝てる人じゃないよ』

 

史作 『殺してでも・・・』

私 『それで本当に私が喜ぶと思うの?

   もう、結婚を決めたし、戻ることはないよ』

 

史作 『・・・わかった。』

 

と、今更、未練タラタラと馬鹿なことばかり・・・

でも、私はとても穏やかに話すことができていました。

もう、母親のようですよね・・・

 

これ以降、史作には会っていません。

当然、連絡もありません。これで良いんです。

 

史作の気持ち・・・そこに愛はありません。

自己満足、独占欲、寂しさであって、愛情ではありません。

今、愛してくれる人が居ることで、その事に気づか

せてもらいました。

 

史作も、それに気づけるような相手と巡り会える事を

願っています。

 

色々とありましたが、今は毎日をしっかりと確認して、

辛かった過去にすら感謝出来る程、愛に満ち充実した

幸せな日々を送っています。
 

この話は、これで終わりです。

この先は、ノロケになっちゃいますからね(照)

 

皆さんにも、幸せな日々が訪れる事を願います。

長々と有難うございました。

亜希
 

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この物語は私の妻の協力により、事実を
元に作成したお話です。

登場する人物、地域などに関しては、

全てフェイクや脚色を加えています。
実在の人物や地域では有りません。

更には、物語中の事件などにも若干の

脚色も加えています。

フィクションとしてお読み下さい。

 

サイレントバツイチとは、5年、10年と

長期交際後、婚約したものの、婚約破棄

された人を表現しています。

戸籍上は無傷ですが、ほぼバツイチと

言う意味です。

※ 私達が勝手に作った言葉です。(笑)

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