サイレントバツイチ物語 ~結婚適齢期の女性に起きた悲劇とそれから~ 第六話『繰り返し』

第六話 『繰り返し』

○登場人物(全て仮名です。)
妻 : 物語中では【亜希】 話の主人公です。
妻の元彼 : 物語中では【史作】
私 : 物語中では【慎吾】

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もう、このままでは、いつ殺されてもおかしくないと

思い、別れを告げました。

 

私 『私の事を何やと思ってるの?そんなに私の事が

   嫌いなら、別れよう』

 

史作 『勝手にしろ、俺は以前から別れようと思ってた。』

 

などと、その時は強気なんですが・・・

数日すると、

 

史作 『熱が出て動けないから何か食べ物を買って来て欲しい。』

などと電話がかかってくる。

 

大阪に出来てきた頃から一緒にいるし、大阪で一番古い

友達でもあるし情が強く、つい頼まれると断れずに世話を

やいてしまう・・・

 

そして、弱っている史作は可愛かった・・・

喜んでいる笑顔が、出会った当時を思い出させキュンとさせる。

 

もう、これが私の悪い所だと思うけれど、完全に史作に

依存してしまっていた。

 

文句を言って家を飛び出すけれど、夕飯の時間に帰って来て

偉そうに『飯はっ?』と言っている反抗期の息子とそれを受け

入れる母親の関係の様に別れては、戻るを繰り返し気付けば

大阪に出てきて5年もの時間が過ぎていた。

 

これが私が目指していた自立なのだろうか・・・

これで自立と言えるのだろうか・・・悩んだ・・・

 

出口が見えない暗いトンネルにでも居るような

行き場のない、辛い感情に押し潰されそうになる。

 

そんな中、突然、史作の転勤が決まった・・・

 

今回は、ここまでです。

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この物語は私の妻の協力により、事実を
元に作成したお話です。

登場する人物、地域などに関しては、

全てフェイクや脚色を加えています。
実在の人物や地域では有りません。

更には、物語中の事件などにも若干の

脚色も加えています。

フィクションとしてお読み下さい。

 

サイレントバツイチとは、5年、10年と

長期交際後、婚約したものの、婚約破棄

された人を表現しています。

戸籍上は無傷ですが、ほぼバツイチと

言う意味です。

※ 私達が勝手に作った言葉です。(笑)

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