~結婚適齢期の女性に起きた悲劇とそれから~
第四話 浮気?!
もう、言葉だけのモラハラではなくなっていた。
殴る。蹴る。掴む。
そんなことが日常になっていたある日、史作が突然怒鳴った。
「お前、なんでキスマークがついてるんだ!」
意味が分からなかった。
鎖骨のあたりを鏡で見ると、確かに赤く内出血している。
触ると痛い。
そこで思い出した。
前日、史作に強く掴まれた時、親指の爪が当たった場所だった。
「これ、史作が掴んだ跡じゃない」
ところが史作は認めない。
自分がそんなに強く掴むはずがない。だからこれは浮気の証拠だ、と言い張った。
掴んだこと自体を問い返すと、今度は「知らない」と言う。
自分でつけた傷を見て、私を責めている。
何を説明しても通じない。
怒り出した手前、引っ込みがつかなくなっているだけなのか。それとも、本当にそう思っているのか。
分からなかった。
その時、急に気が遠くなるような感覚がした。
あれ?
違う。
気が遠くなっているんじゃない。
息ができない。
史作の手が、私の首にかかっていた。



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